【PJウェルネスプログラム2期受講生】名古屋在住・Rieさん
2期受講生のRieさん。プラントフルジャーニー後に休職してホリスティックヘルスコーチの資格勉強を開始。Rieさんは、4歳の息子さんのママでもあります。帰国子女という自身の生い立ちから、プラントフルジャーニーによって起きた自身の「心」の変化について話を伺いました。
仕事と家事育児の両立。働く女性に降りかかる”社会圧”
ーーー(インタビュアー)Rieさんは帰国子女なんですね。どこに住んでいらっしゃったんですか?
Rie: 大学入学するまではずっと海外に住んでました。ケニアに7年間、その後タイのバンコクに10年間。ただ、日本人学校や日本語塾に通った経験もあるため日本語や日本特有のカルチャーには馴染みがありました。でも日本に住んだ経験がない。日本の友達には「日本語が話せる留学生」みたいに映っていたかもしれません。一方で、海外のインターナショナルスクールにも通っていたので、多様な国、宗教、言語、文化が当たり前に存在する環境でもありました。ベジタリアンやヴィーガン、プラントベースと聞いても驚きなどはなく、むしろ「多様なのは普通」という感覚でした。
ーーー 旦那さんは初めプラントベースに反対はありましたか?
Rie: そうですね。彼は日本生まれ・育ちの生粋の日本人ですし、もとは”超”肉食。毎週のように焼肉行きたい。トンカツ食べたい。みたいな人だったので。だから当初は「えっ、お肉が食卓に並ばないなんてありえない」という感じで。私がドラスティックにプラントベースに移行したことに戸惑っていました。義理の母からも「タンパク質が十分に摂れないんじゃないの?」と心配されました。
ーーー プラントフルジャーニーは、どのように知ったんですか?
Rie: あるコミュニティで華子さんとご一緒していて、すごく素敵な方だなと思っていたんです。ある時、華子さんが今後のキャリアビジョンについてお話をされていたのを聞いていて「どんなコミュニティを作られるんだろう。絶対に素敵な場所になるだろうから、参加したいな。」と当初から思っていました。
ーーー 当初から「入会したい」と思っていたのは、具体的にどうしてだったんですか?
Rie: 華子さんの生き様ですかね。5歳、3歳の小さなお子さんがいらっしゃって、異国の地でバリキャリなのに、さらに起業に挑戦しようとされている。一方、私は職場に復帰したてで息子は2歳。私含め日本のワーママってとにかくドタバタというか、髪もボサボサで走ってるみたいなイメージで(笑)。お迎えのために途中で抜けて家事育児をするのに引け目も感じたり。「私、一体何がしたいんだろう」と自分を見失いかけてたときに、彗星のように華子さんが現れた。家事育児は適度にアウトソース。キャリアも「こうありたい」を突き詰めてスパッと退職。私がモヤモヤ、ウジウジ立ち止まっている中、華子さんは颯爽と前を向いて突き進んでいく。「この人に絶対ついていきたい」と思ったんです。だからプラントベースに惹かれたわけではなく、華子さん自身に惹かれました。
ーーー なるほど。華子さんの生き様だったんですね。
Rie: それに『やらされ感』でやってないのが、すごくいいなと思っていました。日本のママ特有なのかもしれないんですけど、周りや他者からの ”見えない圧力” で仕方なくやっていることが沢山ある気がしているんです。例えば、家事育児を完璧にこなすことや、栄養満点の食事を提供することや、組織の中で女性のロールモデルになること、とか。誰に言われたってわけじゃないんですけど、他人から見たフィルターを自分の中に作って無意識に自分にプレッシャーをかけたり、窮屈になったりしている。日本に来る前の私は、華子さんのように自分が中心にあり「私がこうしたいから、こうする」と何の疑問も持たずに突き進んでいた記憶があるのですが、働き始めたら女性に降りかかってくる ”社会圧” に無意識に苦しんでいた。華子さんに出会って気づきました。
ーーー ちなみに息子さんには便秘があったそうですが、プラントベースで息子さんのお通じを解消しようという目的はあったんでしょうか?
Rie: いいえ。お恥ずかしながら、プラントベースにどういう効果があるかはあんまり興味なかったです。私自身は、慢性的な疲労感みたいなのはずっとあったのですが「こういうもんだ」と諦めてて。後で振り返ってみたら「確かにあの時のだるさが今はないな」って気づいたくらいでした。
私がこれを食べたいから作る。出産後に崩れた夫婦のバランスを修復
ーーー 説明会に出られて、すぐに受講しようと決められてましたか?
Rie: 1期生の募集があったときには別のコミュニティに入っていたので、手広くなりすぎるなと思って見送りました。しかし2期生の募集では、説明会に出た時点から入会することを決めていたので迷いはありませんでした。ただ、プラントベースにも料理にもあまり興味がなく、華子さんとの個別セッションはなしのプランにするつもりでした。ただコミュニティに属してインスピレーションを得ることを目的にしようと。ところが卒業生の方のアドバイスで「華子さんから密に学びたい。確実に自分を変革させたい。それが目的なら華子さんとの個別セッション付きのプランにした方がいいよ。」と言われて、心が動き個別セッション付きのプランに決めました。
ーーー 料理に対して変化はありましたか?
Rie: 元々そんなに料理好きというわけではないので、レシピを見ながら何を何グラムっていうのを測りながらやるタイプなんです。ただ一つ変わったことがあって、それは 私には重たいけど “夫が喜んでくれるから” という理由で、自分が食べたくない料理を作るのをやめました。今は「私がこれを食べたいから作る」。大きな変化だったと思います。自分の心の声に従うことは私自身の大きな喜びに繋がっています。夫もそれを問題なく受け入れてくれています。
ーーー プラントベースにはそこまで興味がない状態で入会されて、受講から今に至ってどれぐらいプラントベースを取り入れていますか?
Rie: 私はもう完全にプラントベースのライフスタイルにシフトしています。植物由来の食事しか摂らないビーガンとは明確に違うので、例えば、外食した時にお肉が出されたら、ありがたくいただくっていう感じです。自分の家で料理をする時はほぼプラントベースですね。動物性のものを一切排除するっていうよりは『植物性のものを多く取り入れてる』という形でストレスなくやっています。鶏ガラスープを絶対に使わない。貝のスープもNG。とかではない。「絶対こうじゃなきゃいけない」という枠は取り外して考えています。
ーーー 厳密でなくてもプラントベースに移行された。プラントベースになったのはなぜだったんですか?
Rie: いくつかあるんですけど、やっぱり息子と自分の体の変化に気づいたのが大きいです。息子のお通じは悩みの種でした。当時3歳で言葉が拙いのに、泣きながら「でない。でない。」って言ってたんです。出先でもあまりに大声で言うので外の人がクスクス笑うぐらいで。本当にかわいそうだったんですけど、それが今では毎日もうスルッと!息子のトイレに付き合ってその変化を目の前で見たので嬉しかったですね。実は、夫にも変化がありました。最初は「妻が勝手に始めたこと(=プラントベース)だから俺は俺のルールを守らなきゃ」みたいに思ってたみたいなんですけど、それが崩せてきたんです。「野菜が多い方が肌の艶がいいんだ」とか言い出して(笑)。今ではネットフリックスのプラントベースのドキュメンタリーを一緒に見て「あんまり牛肉を食べたくない」とか「お肉を食べるなら良質なものを選びたい」とコメントするようになってきました。
ーーー 旦那さんとの関係性にも変化はありましたか?
Rie: かなりありました。夫と出会ったときの私は大学を卒業したばかりで海外暮らしの名残があり、あまり空気を読まず突き進むタイプでした。夫はそこが私のいいところだと認めて、尊重してくれていて。まだ子どもがいないときは夫も一緒に料理をしたり外食したりしていて、結婚してるというよりはただ同棲してるような期間があったので、出産してからの関係性の変化には戸惑うこともありました。私が仕事から離れて完全に家にいる状態になり、家事の分担が、私 : 夫 = 9 : 1。料理も家のことも時間がある私の方がするというモードになり、それでいいとも感じていたんです。でも私が家事育児担当のまま職場復帰してしまって。私ばかりに皺寄せがきて瞬く間に疲弊していきました。同時に、夫婦関係も悪化。その頃にプラントフルジャーニーに入会したので、華子さんが息を吸うように家事育児をアウトソースする、もしくはパートナーに任せるということをされていて衝撃を受けました。「私が目指したいところはそこだ!」と思って。夫とも話し合いを試みましたが、最初は、自分が責められてると感じてしまったみたいで険悪な雰囲気になってしまいました。話し合いを重ねていくことで夫もだんだん理解してくれるようになりました。今は「できる方がやる」という心地いいバランスになっています。
ーーー 料理に関しては何か変化はありましたか?
Rie: はい。私は私と息子の食べたいものをプラントベースで作るけど、夫が肉を食べたいんだったら自分で作ってね、と。いつも夫とは密なコミュニケーションをとるようにして「今日はこれが食べたいから作るね」と事前に伝えています。私もプラントベースを押し付けていないし、夫も「肉料理作って」とわざわざお願いする必要がない。お互い無理のない、理想的なスタイルが築けたと感じています。
心を崩して休職。そして出会ったホリスティックヘルスという天職
ーーー プラントベースを始めて心の変化はありましたか?
Rie: はい。私は日本の大学進学中にサンフランシスコに留学をしていました。その時に、ジェンダーとか多様性といった社会学を学んでいて、希望に満ち溢れて日本に帰ってきたら就活が始まっていました。みんな同じスーツを着て、みんな同じ時期に開始して。せっかく多様性やジェンダーレスに情熱をそそいでいたのに、結局、自分を押し殺して、みなと同じように就職しました。でも自分は日本人なんだけど、日本人じゃない。自分が異質な存在に感じて「自分って何だろう?」と葛藤してました。モヤモヤしてたら前に進めないので自分を納得させるために一旦、世間一般の ”常識” に染まろうとしました。見栄えのいい会社、大きい会社で働くべきとか、仕事も家庭も完璧にこなすお母さんになるべき、というようなイメージに自分を当てはめて。”自分自身” が消えてなくなっていく感覚がありました。
違う人間だから当然なんですけど、勝手に比較して落ち込んだりして。そういう浮き沈みを繰り返してたどり着いたのは、私は私でいたいし、そういう自分が好きだってことでした。
ーーー とても大切なことに気づいたんですね。それは今、学ばれているホリスティックヘルスコーチの資格に繋がっているのでしょうか?
Rie: そうです。「今の会社で、心が喜ぶ仕事ができているのか?」自分に問いかけたら ”No!” だと気がついた。でも働いていかないといけないし、稼がないと。という考えを手放すことができないでいると体に変化が現れるようになったんです。何にも悲しくないのに急に涙が出たり、涙が止まらなくなったりして。理想と現実のギャップに心が制御できなくなったんです。それで休職することにしました。一旦、仕事から離れて100%自分自身に向き合いプラントベースの料理を作るとか、自分が好きなことをやってみた。そうするうちに『ホリスティックヘルスコーチ』というものに出会いました。ホリスティックヘルスというのは「人はそれぞれ違っている。だから、この人にはこの食事があってるかもしれないけど、みんなに合うってわけではない。必要な運動量も細胞レベルで一人一人違う」というようなことがコンセプト。だからこれを学ぶことで、私の大学時代のパッションであったジェンダーレスや多様性の考え方を、日本の組織で活性化できるんではないかなと。なので今は資格取得に向けて勉強しています。今後はかつての私のような、自分を見失ってしまっている女性に寄り添うことを仕事にしていきつつ、今や自分の「コア」になっているプラントベースの生活は続けていきたいなと考えています。
ーーー 貴重な話を聞かせていただき、ありがとうございました。
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